我が大学の精神科の研修医の外来での仕事は大きく3つ。
1.初診の患者さんの予診をとる
2.初診の患者さんの本診(偉い人の診察)のベッシュライベン(書記)をする。
3.薬のオーダーをする。

このうち1.と2.をこなすのがCCSの目標である。先週研修医の先生の予診を見学させてもらったので、早速今日は予診にチャレンジ!してみた。

聞く項目は指定の用紙があるので、その通りに聞いていけばいいのだが、いざやってみるとパツる、パツる。
結局全ての項目を埋める前に研修医の先生にバトンタッチ。
去年練習したはずの基本的な問診も出来なかった・・・。

今日はいつになく初診の患者さんが多かったため、他の先生方も忙しく、期せずしてべッシュライベンにも挑戦できることに。
学生と言うことで少しは先生も気を遣ってくれるが、基本的には自分の診察のリズムは崩せない。こちらは必死で走り書く!走り書く!
これ絶対後で読めないよね;とちょっと思いながらも書く!
電子カルテあるんだから、最初っから打ちゃーいーじゃんと思いながら(以下略)

今日は有意義な外来実習になりました。

今日のお勉強:自殺企図と自殺念慮
我が国では一年間に人口10万人当たり約25人が自殺する。(交通事故の約2.5倍!)
更に、自殺1件に対してその10-20倍の自殺企図が生じている。
自殺企図者や自殺念慮の強い人に対しては、精神科吸収医療に置いても、身体疾患の救急医療においても、等しく適切で迅速な対応が求められる。

自殺者の半分は原因が「病苦」とも言われている。どんな医者にとっても自殺は気をつけなければならない問題だと思う。


自殺の危険因子
・自殺企図歴
・精神疾患(統合失調症、躁鬱病、アルコール依存、薬物依存、人格障害など)の現病歴および既往歴
・重症身体疾患
・援助組織の欠如(未婚、離婚、死別など)
・性別(既遂者には男性が多く、未遂者には女性が多い)
・年齢(高齢者ほど自殺率が高い)
・事故発生(繰り返し事故を起こす、事故を予防しようとしない、身体疾患に関する医師の助言を無視する)
・児童期の被虐待

この中でも特に重要なものは、自殺企図歴と精神疾患の罹患、孤立状態にあること。特に、自殺企図歴は他の人の50-150倍の危険率がある。

自殺前徴候
・言語的徴候:直接的な発現(死にたい)、間接的な発現(世の中が嫌になった)
・行動的徴候:直接的な行動(自殺企図、刃物や薬物の入手)、間接的な行動(身辺整理)
・精神症状:抑うつ状態、急性幻覚妄想状態、せん妄

自殺直前にみられる患者の言動を自殺前徴候といい、いずれも重要。

自殺の危険があると感じた場合は、丁寧に、しかし率直に「気持ちが滅入っているのではないか、死にたいほどつらいのではないか」と尋ねることが必要。曖昧のまま放置され、周囲の人々からの援助を得られず、更に孤立していくことは避けなければならない。
全ての自殺企図者は、精神科に紹介するべきであり、精神科医は、自殺に至った背景や直接の原因、精神疾患の診断などなど行う。

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